歯の役割

【動物にとっての歯】

人間を含む哺乳類にとっての歯は
・食料を捕らえ
・咬み切り
・咬み砕き
・磨り潰す
の4つの働きを担っています。
動物によっては前歯である牙が発達して歯の形が鋭いもの、奥歯が発達してひき臼の様な形をしているものなど、様々な発達をしています。
人間の歯もこれらの働きを効率良くこなすために、その形態が細分化されています。
発達した人間の歯は、他の動物以上に身体全体の状態に大きく関わっているのです。

【人間にとっての歯】

人間にとっての歯は食事に関わる部分だけでなく、発音にも重要な役割を果たしているほか、審美的な意味でも重要視されています。
社会生活の中では対人関係、第一印象などにも重要な役割を担っています。
きれいで清潔な歯をしていれば、その人のイメージも快活で明るくなります。
口元に自信のある方は思いっきり笑ったりできるため、相手に好ましい印象を与えますが、逆に口元に自信のない方はネガティブな印象を与えかねません。

【歯の構成】

歯は、歯根が歯槽という穴に埋まって固定されています。
歯槽の穴と歯根の間には、歯根膜という靭帯のような柔らかいクッションが介在し、歯根を穴に固定する役割を果たしています。
歯根膜の大部分はシャーピー繊維束という繊維束から成り、片側はセメント質の中に埋まり、もう片方が歯槽の骨の中に埋まっています。
歯に力がかかった時にはこのクッション作用によって、様々な方向、回転力に対しても多少ならば動くことが可能です。

【歯根膜】

歯根膜には神経線維も含まれていますので、歯の感覚はかなり鋭敏です。
髪の毛一本でも咬めば判別できるのは、この歯根膜のおかげです。

【歯の役割と本数】

成人の歯は通常28本、親知らずをいれると32本です。
歯は20本残っていると快適な生活が送れるといわれています。
これらの歯は「切歯」「犬歯」「臼歯」の3種類に分けられ、それぞれの役割があります。
前歯は前列に並ぶ切歯と犬歯で構成されており、上下で12本あります。
この歯は食べ物を捕らえ、噛み切る役割を持っています。
臼歯は食物を潰す、噛む、砕くといった役割を持つ歯です。
奥歯なので清掃がしにくく、虫歯になりやすい歯でもあります。